水彩画を始めると、最初は静止画だったものがだんだん上達していき、難しいとされる風景画に挑戦したくなったりもしますよね。
綺麗な自然の風景には木がつきものですが、木って案外描くのが難しいんですよね。曲線が多かったり、形が定まっているわけではなかったりするので、それをナチュラルに表現するのが難しいなぁと描くたびに思っています。
そこでこちらの記事では、そんな樹木を書くときのポイントをご紹介したいと思います。
水彩画で樹木を描くときの木の幹の描き方
まず、絵を描く上で大事なことはそのもの自体の特徴を捉えて構造を理解することです。
どんな風に作られているのか?少し作りがわかるだけで描きやすくなります。
木には大まかに「広葉樹」と「針葉樹」がありますよね。
広葉樹は枝分かれし全体的に広がりのある丸くこんもりとしたシルエットをしています。逆に針葉樹は上に真っ直ぐ伸び、円錐形の樹形をしていることが多いです。
イチョウやナギは、葉の形が平べったいのに針葉樹であるという例外的な木もあり少し紛らわしいですが、大体の特徴は上にあげた通りです。
木の幹・枝は先にいくほど細くなる
木の枝や幹をよく観察してみると、幹は上に行くほど細く、地面にいくにつれて太くなりどっしりと土に埋まっていますよね。
枝もそうで、付け根の部分は太く、先端の方にいくほど細くなっています。
枝の数にも特徴が
木の枝が分かれるとき、2本や3本になっていますよね。
木によって枝分かれが二股になるのか、三股になるのかが決まっているので、混同して描かないようにすることもポイントです。
こういった木の構造や特徴を理解したら、シルエットで描いていきましょう。
大まかにあたりをとってから細かく描いていく
↑例でこちらの木を書いてみたいと思います。
こちらは枝の広がり具合と丸っこいシルエットから、広葉樹だと考えられます。
写真の木の大まかなシルエットはこんな感じですよね。
幹が地面に近いところで枝か誰していますね。
葉もふさふさとしているので大まかなアタリをとります。
下に写真を敷くとこんな感じです。
この大まかな構造のアタリを描いてから下書きを薄く消し、次に色を乗せて木を表現していきます。
このように大体のイメージで写真をよく見ながら、てんてんてんと筆を置いて滲ませて描くと水彩画の風合いが良く出せます。
葉に隠れて幹が見えるところと見えないところを描くと奥行きが出ますよ。
影になっている部分を濃いいろで塗り重ねます。
少し細い筆で細かい表見をして完成です。
イメージをお伝えするためさっと描いてみたので、ここからもっと細かく描き込んでいくともっとリアルな表現ができるようになると思います。
水彩画で樹木を描くときの葉っぱの描き方
葉は放射線状に広がって生えています。
木の枝と枝、葉と葉は重なり合っているので、その重なりを表現するとリアルな表現になります。
奥行きがあることを意識して手前にある葉の色を明るく、奥にある葉の色は暗く表現する。
葉の裏側には陽が当たらないので下部を黒く塗るなど、実物の木や写真をよく観察しながら描いてみましょう。
水彩画なので大まかなシルエットで色を塗って、乾いてから細い筆で細かい部分を描き込んでいくといいでしょう◎
水彩画で樹木を描くときの木漏れ日の描き方
木漏れ日は葉の隙間から光が落ちてきていますよね。
上のように、葉が重なり合った隙間に入り込む光の形は、細長い丸だったり、菱形のようであったり、様々です。
そういった形を木の幹や地面に描きます。
描き方は所々にガッシュのホワイトで塗ってそれを水で濡らして滲ませる。
または、水彩絵具なので、水のみで濡らしてティッシュで拭き取っても色が少し抜けます。
そういった描き方で表現すると、木漏れ日のような柔らかい光の表現ができますよ◎
光と影のコントラストの差をつけるように、色合いを影は濃く、光は白っぽく明るくするとリアルになると思います。
上のように森のような風景で木々の隙間から真っ直ぐ伸びる木漏れ日の描き方は、全体を塗った後に太陽がある右側から一方向に筆を滑らします。
その際は水のみで色を抜くようにするといいでしょう。
あまりうまくいかない場合は、コントラストをつけるためにホワイトガッシュを使って滲ませながら描いてみてください。
水彩画って色々と技法がたくさんあり、表現方法も様々なので実際にやってみないとどうなるかわからないことが多いと思います。
初心者の方だと特にそうですよね。
初心者で水彩画を初めてみたいけど、まず何から始めたらいいのか迷ってしまう…という方は以下の記事も参考にしてみてくださいね。お役に立てたら幸いです。
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木って上手に描けると素敵だなと感じます。風景画って奥行きや光などたくさん表現することがあるので、それがうまく描けると嬉しいし、素敵な作品を見るのも心が躍りますよね。
私自身は風景画はあまり描かないのですが、木のみを描くのは好きで良くしていました。クリスマスにはクリスマスツリーを描いたカードを作ったりなんかして。
昔、モミの木のようでおそらく架空の木…想像の中のものなのかも知れないですが、面白い木の絵を太腿にタトゥーで入れているモデルの方がいて、とても可愛らしかったことを覚えています。
その木が水彩画で描いたようなタッチの木で、タトゥーでもそんな表現ができるものなのか…と子供ながらに感心したので忘れられないのだと思います。
木を描く上で大切なのはまず幹。一番奥にある幹を描くことだと思います。
手前にある幹だけを描いても奥行きが出ないんですよね。
いつもそこをきちんと意識して私は幹を描いています。
なんでも構造を理解するのが大切ですね。構造を多少なりとも理解したほうが、立体感やリアルさが出てくるものです。
実物の木を見てみると、幹がねじれていたり、真っ直ぐじゃないものもあって面白いです。
写真でも実物でも、実際の木をよく観察してみると発見があると思います。
木の色の塗り方は、ベースに薄い色で木を全体的に塗ってから濃い色で影をつけるように塗っていきます。
葉っぱの影なども気をつけて描きたいところですが、まずは幹だけの影を描くといいと思います。
葉のところは幹の色で塗らないように気をつけてください。
ところどころ色を抜いた箇所を作って、前に葉があることを意識しましょう。
幹ができたら次は葉。
葉っぱは細かく描くのもいいですが、水彩画らしくシルエットで大まかに描く方が醍醐味が味わえるので好きです。
わしゃわしゃっとした感じを表現します。
木漏れ日って表現するのがなかなか難しいですよね。
どんな木漏れ日かにもよりますが、ぼんやり光の色を入れる感じが大切だと思います。
あとは葉の隙間から注いでる光なので、光の形が特徴的なんですよね。
よく観察して描いてみてくださいね。
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