完成された水彩画をみてみると、あまりに仕上がりが綺麗で下書きの後なんて見当たらないので、初心者の方はどうやって描いているのか不思議に思うのではないでしょうか?
こちらの記事では、水彩画の下書き方法についてご紹介したいと思います。
水彩画の下絵の描き方。まずは他の紙にシャーペンで描く
いろいろな下書きの方法があると思いますが、ここでは私が普段行っている下書きの方法を紹介します。
本番の画用紙はまだ使いません。
本番と同じ大きさの紙を用意しましょう。
コピー用紙でも、クロッキー帳の紙でも、ペラペラの薄いものであればなんでもOKです。
そしてその紙に下書きとなる絵を描いていきます。
シャーペンでも鉛筆でもいいですが、普段シャーペンを使って絵を描くことが多いので私はシャーペンで描いていきます。
この時は特に薄く描かなくてはいけない、など線の濃さを気にする必要はありません。
ラフではなく、出来上がりと同じく細かく描き込んでおくといいと思います。
下書きが出来上がったら、それを本番用の紙に清書します。
次に、また新しい紙を用意します。
下書きした紙と同じで大丈夫です。
その新しい何も描いていない紙を、2Bほどの濃い鉛筆で全面的に黒く塗りつぶしていきましょう。
鉛筆を横に倒しながら、芯の側面でシャシャーっと線を引き塗るイメージです。
そうです、今作っていたのは、手作りのカーボン紙です!
全体を黒く塗ることができたら、その紙を、黒く塗った面が清書の紙の表面になるように上に置き重ねます。自分から見えるのは、色を塗っていない面になっています。
次に、その上に先ほど描いておいた線画を重ねます。
これで本番紙・写し紙・線画を描いた紙の3つが重ねってますね。
そしてその重なった紙が動かないように紙の上部分をマスキングテープで貼り固定します。
そうしたら、シャーペンで描いた線画を、上から赤いボールペン等でなぞって描いていきましょう。赤でも青でもいいですが、色のあるペンの方がどこをなぞったかわかるのでなぞり忘れがなくておすすめです。
マーカーなどではなく、普通のボールペンでなぞってくださいね。
描いている途中で紙が動いてしまうという方は、上だけでなく下もマスキングテープで止めると描きやすいです。
力を入れすぎると紙に跡がひびくのであまり力を入れすぎず、弱すぎず…加減が少し難しいかも知れませんが、普通に絵を描くときと同じくらいの筆圧で描いてください。
写したものをさらに鉛筆で薄くなぞる
下書きをボールペンで全部なぞり終わったら下書きと手作りカーボン紙をめくって、本番の画用紙(水彩紙)にちゃんと下書きが転写されてるか確認してみてください。
きちんと写っていてばOKです◎
そしてその写した線がもしわかりにくい場合は、直接鉛筆やシャーペンなどで薄くなぞってください。紙が傷つかないように、やさしーーーく、うすーーーく気を付けてくださいね。
水彩画の下書きの消し方
さて、ここまで丁寧に何工程も重ねて下書きをしてきて、やっと本番の紙に線画が描けました。
…が、次はこれを消します!
消すといっても、消しゴムをガシガシとかけて完全に真っ白にするわけではなく、練り消しでぽんぽんと押さえるようにしながら本当に薄く軽く消しましょう。
よくみたら鉛筆の線が見えるな…というくらいになるまで薄く、微妙に消していきます。
練り消しは紙を傷めないので、必ず練り消しゴムを使うことをおすすめします。
そうすると絵の具で塗って絵が完成した時に、下書きをしてないかのような仕上がりに。
できれば下書きの線ってあまり見せたくないものだと思うので、少し手間がかかって面倒に感じるかも知れませんが、私はいつもこの工程をして絵を描いてます。
試してみてくださいね。
下絵を汚したくない場合はトレーシングペーパーを使っても◎
下絵で描いた絵にボールペンでなぞってしまうのは嫌だなぁ。と思うこともあるかも知れません。
そんな時は下が透けるトレーシングペーパーで絵をなぞり、トレーシングペーパーの裏を鉛筆で黒く塗ってカーボン紙を作るという方法もあります。
また、同じ絵を何回か描きたい時。
下絵が一枚しかないと、一度ボールペンでなぞってしまうと写すときに線が多すぎて紛らわしくなってしまいますよね。その場合、もしコピー機があれば前持って何枚か下絵をコピーしておくといいでしょう。
水彩画の下書きで使う鉛筆の濃さはどれくらいがベスト?
あまり芯が硬すぎると、色が薄いので見えず楽手に力が入って紙に跡がついてしまったりします。
また、濃すぎても後々絵具を載せたときに黒っぽく汚くなってしまうこともあるので、鉛筆やシャーペンの濃さはHB〜2Bあたりまでがいいと思います。
プロ画家から水彩画を学んで、おうち時間を充実させましょう♪
- 家にいる時間が増えた今、水彩画を本格的に始めてみたいけど教室に通うのは難しい。
- 絵が全くの初心者なので、一人で何から始めればいいのかわからず困っている。
当サイトではそんな方に向けて、自宅で本格的に水彩画を一から学ぶことができる教材をおすすめしています。
◆自宅で好きな時間にプロの水彩画家から絵を学べる
◆絵具の色の混ぜ方・混色のタイミングから教えてもらえる
◆デッサンから着彩まで完成度の高い作品を描けるようになる
絵心がなくうまくいかなくて途中で挫折してしまう…なんてことがないように考えられているDVDなので、楽しく水彩画が学べます◎
今なら期間限定でこんな嬉しい特典も◎
初心者でも水彩画がいきなり上手くなる方法についてはこちら
↓
また、こちらの記事もよく読まれています。
↓
**********************************
ブログランキング参加中です。応援よろしくお願いします。
↓↓↓
**********************************
水彩画の下書き。
なんでも一発でできたらかっこいいし、イラストメイキング動画などを見ていると下書きなしでどんどん描いているものもあります。
そんな動画を見ると、え、水彩画って下書きってしないの?しないほうがやっぱり綺麗に描けるのかな?綺麗に仕上がらないから下書きしたらダメなのかも…と思ったりもします。
でも実際の画家の方やイラストレーターの方の展示会に行って手書きの作品をよく見てみるとうっすらと下書きの形跡が残っていることもあるんですよね。
プロでもやはり本番一発で仕上げているわけではないのだなぁとわかり、そういう自然な部分というか…人間ぽさというか…うまく表現できませんが鉛筆の下書き跡を発見すると嬉しくなります。なんだか勝手に心強いというか?いいんだなぁと思えて。
そんな風には思いませんかね…?私が気にしすぎる性格なのかもしれません。。
今回紹介した下書き方法は仕上がりでもほとんど鉛筆の跡が見えなくなるので、少し面倒ですが手間をかけて絵を描く時間を楽しんでいます。
コメント